科学動画で英語を学ぶ!赤ちゃんがヘビを恐れない心理学の驚くべき理由

【科学解説】赤ちゃんがヘビを恐れない驚きの理由!「恐怖」はいつ、どうやって学ぶのか?

今回は科学メディア『ABC Science』による、赤ちゃんとヘビを用いた心理学・科学実験の解説の動画から、リアルな英語表現を学びます!

レベル目安・リスニングの注意点
  • テキスト上の難易度:英検2級 / TOEIC 550点程度("caregiver(養育者)"や"non-venomous(毒のない)"などの学術的・専門的な語彙が一部登場しますが、使われている文法自体は高校基礎レベルです)
  • レベル目安(リスニング体感難易度):英検準1級 / TOEIC 700点程度(WPM(1分間あたりの単語数)は約130〜140語と聞き取りやすい標準的なペースですが、実験現場の臨場感ある日常会話と、落ち着いたトーンの科学的ナレーションがシームレスに切り替わるため、場面に応じた聴き取りの柔軟性が求められます)

目次

重要単語・フレーズ解説

動画に出てくる重要な語彙や、知っておくと表現の幅が広がるスラング・難単語をピックアップして解説します。

表現①:not fussed about(動画内 00:28)

意味・ニュアンス

〜を気にしていない、どうでもいいと思っている

fussedは、動詞 fuss((ささいなことで)やきもきする、騒ぎ立てる)の過去分詞に由来する形容詞です。これを否定文(not fussed)で使うことで、「やきもきして騒ぐほどのことではない=気にしていない、どちらでも構わない」という意味になります。イギリスやオーストラリアの日常会話(主に否定文や疑問文)で特に好んで使され、アメリカ英語の "don't care" や "don't mind" に近い、少し肩の力が抜けたカジュアルな表現です。

一言フレーズ(活用例):

I'm not really fussed about where we go for dinner.

夕食はどこに行くか、私は特に気にしてないよ(どこでもいいよ)。


表現②:check in with(動画内 01:12)

意味・ニュアンス

〜の様子をうかがう、〜に状況を確認する

旅行の際に「ホテルにチェックインする」という意味でお馴染みの表現ですが、日常会話やビジネスでは「(人)に連絡をとって様子をたずねる」「一度確認を入れる」という意味で頻出します。動画内では、赤ちゃんが未知の状況に直面したとき、保護者の顔色を見て安全かどうかを「確認する」という文脈で使われています。

一言フレーズ(活用例):

Let me check in with my boss before making a decision.

決定を下す前に、上司に一度確認させてください。


表現③:go(動画内 01:12)

意味・ニュアンス

(口語で)〜と言う、〜なリアクションをする

学校では「行く」と習う go ですが、ネイティブのカジュアルな会話では say や think と同じように「〜と言う」「心の中で〜と思う」として使われます。特に、過去の出来事や会話を生き生きと再現するときや、その場のリアルな驚きなどを描写する際によく登場する、極めて口語的な表現です。

一言フレーズ(活用例):

My sister went, "No way!" when I told her the news.

そのニュースを伝えたら、妹は「あり得ない!」と言いました。


表現④:split second(動画内 01:15)

意味・ニュアンス

一瞬、ほんの一瞬、刹那

「split(分割された)」と「second(秒)」が組み合わさった言葉で、1秒をさらに細かく引き裂いたかのような「極めて短い時間」を意味します。理性的ではなく、直感的・本能的に何かが一瞬で起こる様子をドラマチックに表現する際に好んで使われます。

一言フレーズ(活用例):

She hesitated for a split second before answering.

彼女は答える前にほんの一瞬ためらいました。


表現⑤:non-venomous(動画内 01:34)

意味・ニュアンス

毒のない、無毒の(主に生物に対して)

日本語ではどちらも「毒」と訳される "poison" と "venom" ですが、英語では明確に区別されます。"poison" は「誤って食べたり触ったりして体に害を及ぼす毒(キノコやカエルなど)」を指し、"venom" は「牙や針を使って能動的に注入する毒(ヘビ、クモ、ハチなど)」を指します。今回はヘビの話題なので、接頭辞の "non-(無〜)" がついた "non-venomous"(噛まれても注入される毒を持たない)が使われています。

一言フレーズ(活用例):

Don't worry, most garden spiders are non-venomous.

心配しないで、庭にいる大半のクモは毒を持っていません。


表現⑥:start out(動画内 01:43)

意味・ニュアンス

(人生やキャリアなどを)〜な状態でスタートする、出発する

単なる "start" が「行動を起こす」という動作そのものに焦点を当てるのに対し、"start out" は「初期の段階において、どのような状態や立場であったか」というプロセスや状態の始まりを強調します。動画内では「私たちは最初はこのような状態(ヘビを恐れない状態)で生まれてくる」というニュアンスで使われています。

一言フレーズ(活用例):

He started out as an intern and eventually became the CEO.

彼はインターンとしてキャリアをスタートさせ、最終的にはCEOになりました。


表現⑦:wary of(動画内 01:53)

意味・ニュアンス

〜を警戒している、〜に慎重になっている

単に何かを怖がっている(afraid of)のではなく、「トラブルや害を被らないように注意深く観察し、用心している」という理性的・予防的な警戒心を含んだ表現です。英検準1級以上やTOEICなどの資格試験でも頻出する、少しフォーマルで知的なニュアンスを持つ形容詞です。

一言フレーズ(活用例):

You should be wary of emails asking for personal information.

個人情報を求めるメールには警戒した方が良いでしょう。


ピックアップ英文・構文解説

動画の重要シーンから、知っておくと役立つ英文やネイティブ特有のセリフを厳選し、詳しく解説します。

英文:They don’t seem that concerned at all, which is concerning me.(動画内 00:21)

日本語訳:彼らはまったく気にしていないようですが、それが私を不安にさせます(心配にさせます)。

解説:

ヘビに囲まれても平然としている赤ちゃんたちを見て、レポーターがユーモラスに漏らした一言です。短い一文の中に、文法的に重要なポイントが3つ凝縮されています。

  • point 1:「not … that ~ at all」の組み合わせ
    • seem concerned で「気にする、心配しているように見える」という意味になります。
    • ここでの that は、後ろの形容詞(concerned)を修飾する「そんなに、それほど」という意味の指示副詞です。
    • not ... at all(まったく〜ない)という強い否定表現と合わさることで、「彼らはそれほど(=ヘビを怖がるほど)のことは、全く気にしていないようだ」というニュアンスになります。
  • point 2:関係代名詞の非制限用法( , which )
    • カンマの後に続く which は「関係代名詞の非制限用法(継続用法)」です。直前の単語ではなく、「赤ちゃんたちがまったく気にしていない様子であること」という文全体(前文の内容)を先行詞として受け、「そしてそのことが、私を心配させている」と補足説明を加えています。
  • point 3:concerned と concerning の対比
    • concerned(人が「心配している」という受動的な状態)と、他動詞 concern(〜を心配させる)の現在進行形(is concerning me)の対比が秀逸です。心理状態を表す concern は本来、進行形にしない「状態動詞」ですが、ここでは「(赤ちゃんたちの様子を見て)今まさにリアルタイムで私を不安にさせている」という臨場感を出すために、あえて口語的に進行形にしています。「彼らが concerned(心配)していないことが、私を concerning(今まさに心配させている)」という、英語ならではの言葉遊びのような面白さがあります。

英文:In fact, psychologists believe that along with heights, there’s only one other fear that appears this early in our development: the fear of loud noises.(動画内 00:34)

日本語訳:実際のところ、心理学者たちは、高所恐怖症と並んで、私たちの発達のこれほど早い段階で現れる恐怖はもう一つしかないと考えています。それは、大きな音に対する恐怖です。

解説:

「人間が生まれつき持っている恐怖」について述べた、動画の核心に迫るアカデミックな一文です。2つの that の役割を整理して、構造をシンプルに捉えましょう。

  • point 1:2つの「that」の識別
    • 1つ目の that(believe that ...)は、名詞節を導く接続詞です。「〜ということを心理学者は信じている(考えている)」という文全体の骨組みを作っています。
    • 2つ目の that(one other fear that appears...)は、関係代名詞の主格です。 [that appears this early in our development] というカタマリが、直前の名詞 one other fear を後ろから修飾しています。
  • point 2:群前置詞「along with ~」
    • 「〜と並んで」「〜に加えて」という意味を表します。今回は along with heights で「高所(への恐怖)に加えて」という意味になり、生まれつき備わっているもう一つの恐怖(=大きな音)を引き立てる役割をしています。
  • point 3:指示副詞としての「this」
    • this early の this は、後ろの副詞(early)を修飾し「これほど、こんなに」と程度を強調する指示副詞です。this early in our development で「私たちの(心身の)発達における、これほど早い段階で」という意味になります。

英文:So, if fears can be learned, is it possible to unlearn them, too?(動画内 02:04)

日本語訳:それでは、もし恐怖を「学習して(身につける)」ことができるのだとしたら、それを忘れることも可能なのでしょうか?

解説:

動画の最後に視聴者へ問いかける、非常に知的で余韻を残す締めくくりの一文です。

  • point 1:動詞「unlearn」の深いニュアンス
    • 単に「忘れる(forget)」というのとは異なり、「一度経験や環境によって身につけてしまった習慣、知識、偏見、恐怖などを、意識的に捨て去る、リセットして元の状態に戻す」という、科学や心理学でよく使われる非常に興味深い動詞です。
    • ここでは「後天的に学んだ(learned)恐怖」であるなら、「再びそれをリセットする(unlearn)こともできるのではないか」という対比構造になっています。
  • point 2:形式主語「it」と真主語「to 不定詞」
    • Is it possible to [動詞の原形] ... ?(〜することは可能ですか?)というお馴染みの構文です。
    • 主語の位置にある it は中身のない「仮の主語」であり、本当の主語は後ろにある to unlearn them(それらを忘れること)です。
  • point 3:条件を表す if 節の中の受動態
    • if fears can be learned(もし恐怖が学ばれ得るのであれば)と受動態(be + 過去分詞)が使われています。「恐怖」という感情が、人間にとって本能的なものではなく、環境によって「植え付けられる(学習される)ものである」というニュアンスを客観的かつ論理的に表現しています。

まとめ

今回は、赤ちゃんとヘビを用いた心理学実験をテーマにした『ABC Science』の解説動画から、日常と科学が交差する生きた英語表現を学びました。実験現場での臨場感あるカジュアルなリアクションと、論理的で落ち着いたナレーションからは、会話特有の表現とアカデミックな文法構造を同時に学べる優れた教材です。「行く」ではない発話の go や、単に忘れることとは異なる unlearn など、学校英語の枠組みだけでは捉えきれない、状況に即したリアルなニュアンスの数々を実感していただけたのではないでしょうか。

プロフィール画像

赤井リリア(TOEIC 980点・英検1級の英語指導プロ)

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