今回は海外の人気動物メディア『The Dodo』による、6匹のジャーマン・シェパードと1人の小さな女の子の絆を描いたドキュメンタリーの動画から、リアルな英語表現を学びます!
- テキスト上の難易度: 英検準2級 / TOEIC 500点程度
(基本的な文法構造がメインですが、”unattended(目を離された)” や “empathy(共感力)”、”immune systems(免疫系)” といった、子育てや動物との生活に関する少し高度な語彙が散見されます) - レベル目安(リスニング体感難易度): 英検2級 / TOEIC 600点程度
(全体的にはクリアで落ち着いたナレーションですが、1分あたり約110〜130単語(WPM)の自然なネイティブスピードです。また、”What’re you doing?(何してるの?)” や “See ya(またね)” といった子供への日常的な語りかけでは、音の結合(リンキング)や脱落(リダクション)が起きるため、文字で見るよりもスピーディーに感じられます)
重要単語・フレーズ解説
動画に出てくる重要な語彙や、知っておくと表現の幅が広がるスラング・難単語をピックアップして解説します。
表現①:sneaky(動画内 00:32)
- 意味・ニュアンス
-
コソコソした、ずる賢い、お茶目な悪知恵が働く
学校英語では「卑劣な」「ずるい」というネガティブな意味で習うことが多いですが、日常会話、特に子供やペットに対して使う場合は「(見つからないように)こっそり動いて可愛い」「お茶目にいたずらをする」という親しみやユーモアを込めたニュアンスでよく使われます。
一言フレーズ(活用例):
My dog is so sneaky; he always steals my socks when I’m not looking.
うちの犬は本当にずる賢くて、私が目を離した隙にいつも靴下を盗むんです。
表現②:unattended(動画内 01:10)
- 意味・ニュアンス
-
付き添いがない、放置された、目を離された状態の
接頭辞の “un-“(〜ない)+ “attend”(世話をする、注意を向ける)の過去分詞から構成されています。空港のアナウンスで「不審物(持ち主のいない荷物)」を指して “unattended baggage” と言うなど、TOEICやビジネス、公共の場でも頻出の重要単語です。動画内では「(犬たちと)子供だけにしない、必ず大人が見守る」という意味で使われています。
一言フレーズ(活用例):
Never leave young children unattended near water.
小さな子どもを水の近くで絶対に一人(目を離した状態)にしてはいけません。
表現③:goofball(動画内 01:21)
- 意味・ニュアンス
-
ドジで愛嬌のある人(ペット)、お調子者
スラング表現ですが、決して悪口ではなく、おっちょこちょいだけど周囲から愛されるキャラクターに対して親しみを込めて使われます。動画では大型犬のロマンが「体が大きくて不器用だけど、愛嬌のあるお調子者(clumsy goofball)」と表現されています。
一言フレーズ(活用例):
He is such a goofball, always making everyone laugh with his silly jokes.
彼は本当にお調子者で、くだらないジョークでいつもみんなを笑わせています。
表現④:herd(動画内 01:25)
- 意味・ニュアンス
-
(動物や人を)集めて誘導する、見守りながら誘導する
学校英語では「(牛や羊の)群れ」という名詞で覚えることが多いですが、動詞として使うと「群れを追い集める」という意味になります。牧羊犬(シェパード)としての本能を持つ犬が、小さな女の子が危ない方向へ行かないように進路をコントロールしようとする行動を指す、動物動画ならではの面白い表現です。
一言フレーズ(活用例):
The teacher tried to herd the energetic kids into the classroom.
先生は元気いっぱいの子供たちを教室へと誘導しようと苦労しました。
表現⑤:wander off(動画内 01:25)
- 意味・ニュアンス
-
(いつの間にか)ふらふらと歩いて離れていく、はぐれる、迷い出る
ただ歩き回る “wander” に、離れるニュアンスの “off” が加わることで、「本来いるべき場所やグループから、目的なく歩いて離れていってしまう」という光景が浮かぶフレーズです。迷子になりそうな子供やペットの行動によく使われます。
一言フレーズ(活用例):
Keep an eye on the toddler so she doesn't wander off in the mall.
ショッピングモールで幼児がふらふらと迷子にならないよう、目を離さないでください。
表現⑥:go through a phase(動画内 01:52)
- 意味・ニュアンス
-
(成長過程などで)一時的な時期・段階を経験する
子供の成長過程で「特定の食べ物しか食べない時期」や「特定のおもちゃをどこにでも持ち歩きたがる時期」、あるいは「反抗期」など、一時的なブームや特定の行動パターンを繰り返す時期を指す定番の決まり文句です。
一言フレーズ(活用例):
Most teenagers go through a rebellious phase as they grow up.
ほとんどのティーンエージャーは、成長するにつれて反抗期を経験します。
表現⑦:read body language(動画内 02:45)
- 意味・ニュアンス
-
(相手の)身振り手振りや態度から感情・心理を読み取る
本や文字を「読む(read)」だけでなく、相手の姿勢、表情、犬であれば耳や尻尾の動きなどの「言葉を介さないサイン(body language)」から、その時の心理状態や感情を推測・理解するというニュアンスで使われます。ビジネスのコミュニケーションでも非常によく使われる表現です。
一言フレーズ(活用例):
A good salesperson knows how to read a customer's body language.
優秀な販売員は、顧客のボディーランゲージを読み取る術を心得ています。
ピックアップ英文・構文解説
動画の重要シーンから、知っておくと役立つ英文やネイティブ特有のセリフを厳選し、詳しく解説します。
英文:As soon as she started crawling, she would follow them around and copy them.(動画内 00:08)
日本語訳:彼女がハイハイを始めるとすぐに、犬たちの後ろを追いかけ回して、真似をするようになりました。
解説:
- As soon as ~ (接続詞): 「〜するとすぐに」という、2つの出来事が連続して起こることを表す重要表現です。試験対策としても必須の構文で、ここでは「ハイハイを始めた」という成長のステップと、その直後の行動の変化をスムーズに繋いでいます。
- would (過去の習慣): ここでの
wouldは、意志や推量ではなく「(過去によく)〜したものだ」という過去の習慣を表しています。過去の行動を回想・懐かしむニュアンスを含み、動画のナレーションや思い出話で、幼い頃の癖やエピソードを振り返る際によく使われる定番の文法です。 - follow [someone] around: 「(人の)後ろをふらふらとついて回る」というネイティブらしい口語表現です。
英文:I caught her figuring out how to open the latch to their crates, so she just lets them out now whenever she wants.(動画内 00:35)
日本語訳:彼女がクレート(犬小屋)のラッチ(掛け金)を開ける方法を突き止めようとしているのを見つけてしまったんです。だから今では、彼女がそうしたい時はいつでも、勝手に犬たちを外に出してしまいます。
解説:
- catch + 目的語 [O] + 現在分詞 [-ing]: 「Oが〜している現場を(不意に)見つける・目撃する」という非常に重要な構文です。ここでは
[her]が[figuring out...]している現場を母親が「現行犯」で見つけた、というユーモラスな状況をリアルに伝えています。 - how to + 動詞の原形: 「〜の仕方、どうやって〜するか」という名詞の塊を作ります。
how to open the latchで「ラッチの開け方」となります。 - whenever ~: 「〜するときはいつでも」という複合関係副詞です。文末の
whenever she wantsはwhenever she wants to let them outの後ろが省略された形で、「彼女の気の向くままに、いつでも自由に」というニュアンスを表現しています。
英文:Sometimes I think she thinks she’s a dog.(動画内 00:44)
日本語訳:時々、彼女は自分のことを犬だと思い込んでいるんじゃないかって思っちゃいます。
解説:
- think が重なる構造: 文法的には
I think [ (that) she thinks [ (that) she's a dog ] ]という形で、接続詞のthatが2箇所で省略されています。 - ネイティブのリアルなニュアンス: 文字で見ると不思議な構造に思えるかもしれませんが、英会話では非常によく使われるリズムです。
I think(私は〜と思う)という親の客観的な視線の中に、she thinks(娘自身が〜と思っている)という子供の主観をブレンドすることで、「娘の行動を見ていると、本気で自分を犬だと思っているようにしか見えなくて笑ってしまう」という、海外の親御さん特有のユーモアと愛おしさが詰まった表現になっています。
英文:For the first few months, we had a baby gate up so that they could smell her and hear her.(動画内 01:00)
日本語訳:最初の数ヶ月間は、犬たちが彼女の匂いを嗅いだり、声を聴いたりできるように、ベビーゲートを設置していました。
解説:
- had [something] up: ここでの
upは「(ゲートや壁などが)しっかりと立てられている、設置されている」という状態を示します。had a baby gate upで「ベビーゲートを立てた状態にしていた」という意味になります。 - so that + 主語 [S] + can/could ~: 学校英語や資格試験でも最頻出の「Sが〜できるように」という目的を表す構文です。今回は主節の動詞が過去形(we had)であるため、時制の一致によって
canではなく過去形のcouldが使われています。大型犬たちに赤ちゃんの存在を安全に認識させるための、計画的なアプローチが伝わる表現です。
英文:We have stuffed animals of all the dogs, and Roman’s is always the first one she goes to get.(動画内 01:45)
日本語訳:私たちはすべての犬たちのぬいぐるみを持っているのですが、彼女がいつも真っ先に取りに行くのはロマンのぬいぐるみです。
解説:
学校英語や試験でも役立つ、2つの重要な文法ポイントが含まれた英文です。
- 独立所有格(所有代名詞)の “Roman’s“
“Roman’s” は、所有格の後に続く名詞(stuffed animal)が省略されて独立所有格(所有代名詞)になったものです。英語では同じ名詞の重複を避ける傾向があるため、このように「〜のもの」という形でスッキリと表現します。 - 関係代名詞の省略
“the first one” の後ろには関係代名詞のthat(またはwhich)が省略されており、[she goes to get]という塊が直前の “one”(=ぬいぐるみ)を後ろから修飾しています。
・the first one [ (that) she goes to get ](彼女が取りに行く最初のもの)
なお、”go to get” は「(目的のものを)取りに行く」という、日常会話で非常によく使われるカジュアルで便利な動詞の組み合わせです。
英文:We don’t breed anymore, and have recently really gotten into fostering puppies.(動画内 02:29)
日本語訳:私たちはもう(犬の)繁殖はしておらず、最近は子犬のフォスタリング(一時預かりボランティア)に本当に夢中になっています。
解説:
ネイティブが日常会話で頻繁に使う口語表現と、海外のペット文化に関する言葉が含まれています。
- “get into ~“(〜にハマる、夢中になる)
「〜の中に入る」という直訳から転じて、趣味や活動に「深くハマる」「本格的に取り組む」というニュアンスで非常によく使われる口語表現です。動画では現在完了形(have gotten into)に “recently really” が加わることで、「最近本当にのめり込んでいる」という現在の熱量を生き生きと伝えています。 - “foster” の意味
ここでの “foster” は、保護された動物を新しい飼い主(里親)が見つかるまで自宅で一時的に預かって世話をするボランティア活動を指します。海外の動物愛護の文脈では非常に一般的なライフスタイルの一部となっています。
英文:I love seeing River fall in love with these rescues.(動画内 02:34)
日本語訳:リバーがこの保護犬たちに恋していく(愛情を深めていく)姿を見るのが大好きなんです。
解説:
高校英語の文法問題などでも頻出の「知覚動詞」を使った重要な構文です。
- 知覚動詞の構文 see + 目的語(O) + 原形不定詞(V)
“seeing”(知覚動詞)の後ろに、”River”(目的語 O)、そして “fall”(動詞の原形 V)が続いています。これにより「OがVするのを見る」という意味になります。
・seeing [ River ] ( fall in love... )
※ ここを “falling” と現在分詞にすると「〜している最中の姿を見る」という一時的な躍動感が強調されますが、原形を使うことで「リバーが犬たちを好きになっていくという『一連のプロセスや事実に目を向けている』」というニュアンスになります。 - “rescues” の名詞としての意味
ここでの “rescues” は、救助活動という意味ではなく、「保護された動物たち(保護犬)」という名詞として使われています。
英文:Not to mention, babies in pet homes tend to have better immune systems.(動画内 03:01)
日本語訳:言うまでもなく、ペットのいる家庭で育つ赤ちゃんは、免疫系がより強くなる傾向があります。
解説:
英語の長文読解やエッセイ、ライティング試験などで非常に重宝する論理的な表現が詰まった英文です。
- 独立不定詞 “Not to mention ~“
文頭に置くことで「〜は言うまでもなく」「さらに付け加えると」という意味になり、前に述べた内容(責任感や共感力が育つこと)に加えて、強力なメリットをさらに1つ添える役割を果たしています。 - 重要フレーズ “tend to + 動詞の原形“
「〜する傾向がある」「どちらかといえば〜しやすい」という意味の定番表現です。100%そう断言するのではなく、統計や一般的な傾向を客観的かつ丁寧に説明する際に非常に便利な表現です。
まとめ
今回の『The Dodo』のドキュメンタリー動画では、大型犬と子供の愛おしい日常を通じて、教科書だけでは見えにくい生きた英語表現を多く学ぶことができました。学校英語ではネガティブな意味で捉えられがちな “sneaky” が親しみを込めて使われていたり、名詞の印象が強い “herd” が動詞として機能していたりと、実際の会話における言葉の柔軟性が印象的です。また、”think” が重なる独特の構文など、リアルな日常会話ならではのリズムやユーモアの交え方も、試験英語とは一味違う学びがあったのではないでしょうか。



コメント